Article 物理:原子における電子トンネリングのアト秒リアルタイム観察 2007年4月5日 Nature 446, 7136 doi: 10.1038/nature05648 強い光を浴びた原子は1個あるいはそれ以上の電子を失い、イオンになる。光の場が強い場合、イオン化は光の場によって弱まった結合ポテンシャルを通り抜けるトンネリングによって起こり、その過程は光の場の振動ピーク近傍にあると予測される。本論文では、強い場の相互作用におけるこの最も基本的な過程、つまり光によって起こる電子トンネリングを実時間で観測したことを報告する。この過程は、何段階かで原子束縛状態を急激に空乏化させながら数百アト秒続くことがわかった。これは、アト秒トンネリングという、高い時間分解能で原子や分子の短寿命の過渡状態を探索する方法を示唆している。また、サブフェムト秒分解能での多電子の励起(シェイクアップ)過程と緩和(カスケードオージェ崩壊)過程をとらえることで、アト秒トンネリングの有用性が実証された。 Full Text PDF 目次へ戻る