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顕微鏡法:磁気交換相互作用力顕微鏡で実現された原子分解能

Nature 446, 7135 doi: 10.1038/nature05617

隣接原子の磁気モーメント(スピン)の秩序化は、強磁性や反強磁性などの重要な集団現象をもたらす。したがって、磁性をナノメートルスケールで完全に理解するには、実空間におけるスピン配列に関する原子分解能での情報が必要である。このような情報は、スピン偏極走査トンネル顕微鏡によって得られるが、この方法で探査可能なのは導電性材料のみである。一方、フォース顕微鏡は、導電性とは関係なくどのような試料にも使用可能である。特に磁気力顕微鏡は、強磁性磁区構造を探索するのに極めて適している。しかし、データ取得にはティップと試料の間の長距離静磁力の検出が必要なので、原子分解能を実現できない。磁気交換相互作用力顕微鏡はこの限界を克服するために考案された。すなわち、磁性ティップをとりつけた原子間力顕微鏡を使用すれば、ティップと試料のスピン間の短距離磁気交換相互作用力が検出可能となるはずである。今回我々は、典型的な反強磁性絶縁体である酸化ニッケルの(001)面について、磁気交換相互作用力顕微鏡により実際に表面原子の配列とそれらのスピン配列の両方を同時に明らかにできることを示す。この方法で行った以前の実験とは異なり、我々は外部磁場を使用してティップ先端での磁気分極をそろえて、ティップと試料のスピン間の相互作用を最適化した。これにより、最近接したティップ原子のスピンと試料原子のスピン間の直接磁気交換結合が観察可能となり、これはスピン間相互作用を原子レベルで調べる磁気交換相互作用力顕微鏡のもつ能力を実証するものである。

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