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発生:チロシンキナーゼ受容体RETはパイエル板器官形成の重要な制御因子である

Nature 446, 7135 doi: 10.1038/nature05597

正常な器官形成は、発生の調和と多種類の細胞の相互作用が必要であり、組織特異的な因子によって制御されているように思われる。胚期のリンパ器官形成は、時間的に厳密に制御された分子の発現に依存する。この過程において、造血系「インデューサー」細胞は間質性の「オーガナイザー」細胞と相互作用し、リンパ器官の原基を作り出す。本研究では、腸の造血系細胞がランダムな運動パターンをみせた後に、腸に付属したリンパ組織の主要な構成要素であるパイエル板の原基へ集合することを示す。さらに、リンホトキシンを発現するCD45+CD4-CD3-Il7Rα-c-Kit+CD11c+造血系細胞集団が、パイエル板の形成に重要な役割を担うことも示す。これらの細胞の一部は、哺乳類で腸の神経系形成に必須の因子である受容体型チロシンキナーゼRETを発現する。我々は、RETシグナル伝達がパイエル板形成においても非常に重要であることを明らかにする。遺伝学的機能解析で、Gfra3欠失によってパイエル板形成が損なわれることがわかり、これはRET/GFRα3/ARTNを軸としたシグナル伝達経路がこの過程に関与することを示唆している。この仮説を裏づけるために、RETリガンドのARTNが腸の造血系細胞の強力な誘因物質であり、異所的なパイエル板様構造の形成を誘導することを示す。今回の結果は、RETシグナル伝達経路が腸での神経系とリンパ系両方の発生の制御によって、腸の器官形成を調整する分子機構に重要な役割を担っていることを強く示唆している。

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