Letter 光学:共振器中の光子の発生と消滅を記録する光の量子ジャンプ 2007年3月15日 Nature 446, 7133 doi: 10.1038/nature05589 微視的な量子系を連続的に観測していると、ランダムな時間に突然起こる状態間のジャンプがみられる。こうした量子的特徴の検出には、この系が発展している間に量子非破壊(QND)測定を多数回繰り返すことが必要になる。トラップされた有質量粒子(電子、イオン、あるいは分子)の量子ジャンプは観測されているが、光量子の場合には観測がさらにむずかしい。標準的な光検出器は光を吸収するので、同じ光子を2回検出することはできない。そのため、光子を破壊せずに「見る」ことが可能な透明なカウンターを使わなくてはならない。さらに光は、QND検出を行う時間よりかなり長い時間にわたって蓄積する必要がある。本論文では、このようなむずかしい条件を満たし、光子数の量子ジャンプを観測する実験について報告する。マイクロ波光子を超伝導共振器中に最長1/2秒まで蓄積し、非吸収性の原子の流れによって繰り返しプローブする。原子干渉計によって、非共鳴共振器場で生じた原子双極子位相シフトを測定すれば、原子の終状態から共振器中に1個の光子が存在することが直接明らかになる。同じ状態に高度に相関した一連の数百個の原子を突然の状態スイッチングによってさえぎると、このような電信信号は各光子の発生から消滅までを記録する。同様なQND手法を数十個の光子のメゾスコピック場に適用すれば、量子系と古典系との境界を調べる新しい展望が開けるはずである。 Full Text PDF 目次へ戻る