Letter 植物:サイトカイニン活性化酵素による茎頂分裂組織活性の直接的制御 2007年2月8日 Nature 445, 7128 doi: 10.1038/nature05504 植物は分裂組織が連続的に機能することによって成長する。茎頂分裂組織は、葉や茎、花など、胚発生後に生じる地上器官すべての基になる。茎頂分裂組織の機能には植物ホルモンであるサイトカイニンが正の作用を及ぼすと考えられてきた。サイトカイニン受容体のすべてが欠損した変異株でみられる分裂組織の顕著な縮小は、分裂組織の活性にとってサイトカイニンが必要であることの有力な証拠である。本論文では、分裂組織活性の新たな調節について報告する。これは、分裂組織特異的なサイトカイニン活性化によって行われる。イネでは分裂組織活性の維持にLONELY GUY(LOG)遺伝子が必要であり、その機能が失われると成長の途上で茎頂分裂組織が活性を失う。LOGは、活性型サイトカイニン合成の最終段階で働く新発見のサイトカイニン活性化酵素をコードしている。多段階の反応を行うという長年の予想に反して、LOGはサイトカイニン特異的なホスホリボヒドロラーゼ活性により、1段階の反応で不活性型のサイトカイニンヌクレオチドを活性型である遊離塩基型に変換する。LOGのメッセンジャーRNAは茎頂分裂組織の先端に特異的に局在しており、これは特定の発生領域でサイトカイニンが活性化されることを示唆するものである。以上の結果から、分裂組織活性は、サイトカイニン活性化酵素により活性型サイトカイニンの濃度と空間的分布が微調整されることで調節されているものと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る