Letter 物性:電子ドープ型高転移温度超伝導体Nd2-xCexCuO4±δにおけるスピン相関 2007年1月11日 Nature 445, 7124 doi: 10.1038/nature05437 高転移温度(高Tc)超伝導は反強磁性相付近で現れ、磁気励起が超伝導ペアリング機構に寄与している可能性がある。反強磁性の役割を判断するためには、二次元反強磁性スピン相関のドーピング依存性および温度依存性の解明が不可欠である。相図は電子ドーピング型と正孔ドーピング型に関して非対称であり、いくぶん研究の遅れている電子ドープ型材料のほうで、ドーピングに伴って反強磁性相がはるかに大きく広がっており、超伝導相と重なるようにみえる。典型的な電子ドープ型化合物Nd2-xCexCuO4±δ(NCCO)は、x≈0.13を超えるとバルク超伝導を示す一方で、反強磁性秩序の証拠がみられたのは最高x≈0.17までであった。今回、中性子磁気非弾性散乱測定を行った結果、真性の長距離反強磁性と超伝導性は共存しない可能性がはっきりと示されたことを報告する。超伝導が最初に現れる磁気量子臨界点がそれらの2相の間のエキゾチック量子相転移と一致することが、このデータから判明している。また、電子ドープ型材料における擬ギャップ現象が顕著な電荷異常を伴っており、スピン相関の増強に起因していることも明らかになり、これは最近の理論的提案と一致している。 Full Text PDF 目次へ戻る