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腫瘍:免疫不全マウスに腫瘍増殖を引き起こす能力をもつヒト結腸がん細胞

Nature 445, 7123 doi: 10.1038/nature05372

結腸がんは遺伝学的観点から最も解明が進んでいる新生物の1つであるが、依然としてがん関連死因の第2位を保っており、これは結腸がん細胞の一部が現行の治療法では排除されないことを示している。いまだに明らかにされていないのは、すべての結腸がん細胞が腫瘍の増殖開始と維持の能力をもっているのか、あるいは、結腸がんは階層的に組織化されており、がん幹細胞とよばれる細胞集団のみがそのような能力をもっているのかということである。本論文で我々は、免疫不全のNOD/SCIDマウスへの腎臓皮膜下移植で、ヒトの結腸がんを引き起こす細胞(CC-IC、colon cancer-initiating cell)を同定する。細胞分離の実験により、CC-ICはいずれもCD133+であり、腫瘍の大部分を構成するCD133-の細胞は腫瘍増殖を引き起こせないことが明らかになった。限界希釈解析により、非分画の腫瘍細胞では5.7×104個につき1個のCC-ICが存在するのに対し、CD133+細胞中には262個につき1個という、200倍以上の高い割合でCC-ICが存在していることが算出された。CD133+の細胞集団内のCC-ICは自身を維持できるだけでなく、分化したり、連続移植しても腫瘍の不均一性を再構築したりすることも可能であった。大半を占める腫瘍細胞集団とは異なった結腸がん幹細胞の発見は、ヒトの結腸がんが階層的な組織になっていることを強く裏づけるものであり、そうした細胞の存在は、より有効な治療を目指すにはがん幹細胞を標的にしなければならないことを示唆している。

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