Letter エディアカラ期の海の酸化 2006年12月7日 Nature 444, 7120 doi: 10.1038/nature05345 地表の酸素化は2つの段階で起こったと考えられるようになってきている。最初の段階は約2,300 Myr前に生じ、大気中の酸素濃度の著しい増加と海洋表層の酸素化を伴っていた。大気中の酸素のさらなる増加は、新原生代後期(約800 Myr前〜542 Myr前)に生じたと思われる。この増加が、大型の多細胞動物の進化とその後の体の一部が石灰化した無脊椎動物の放散を促進し、また、深海の酸素化をもたらした可能性がある。しかしながら、新原生代に起こった酸化の性質と時期は、依然としてはっきりしていない。本論文では、エディアカラ期(約635 Myr前〜約548 Myr前)の大部分を含んでいる、オマーン国のホクフ(Huqf)累層群から得られた炭素同位体と硫黄同位体の高分解能の記録を示す。これらの記録から、海洋がマリノアン氷河期末期以後しだいに酸素化したことが示され、異なる3つの酸化段階が見つかった。エディアカラ期のほかの記録と考え合わせると、このデータは酸素化の第2と第3の段階で真核生物のいくつかのグループが出現し、多様化したことを示している。第2の段階は、炭素同位体記録の中でのShuramエクスカーションに対応し、深海に懸濁した形で大規模に蓄積している有機炭素の酸化を伴っていたと思われ、この事象が真核生物の進化に重要な役割を果たしていた可能性が考えられる。したがってこのデータから、エディアカラ期の海の酸素化と地球の歴史の重要な時期に生じた炭素サイクル、および硫黄サイクルの段階的な再構成に関する新しい手がかりが得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る