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現代の海洋生産力の動向は気候によって駆動される

Nature 444, 7120 doi: 10.1038/nature05317

海洋植物プランクトンによる光合成は生物圏の純一次生産(NPP)のほぼ半分に寄与しており、生物資源と無機資源の間の炭素循環における極めて重要な連絡路となっている。毎日1億トンを超えるCO2の形の炭素が、海洋上層に汎存するこれらの微小植物によって固定されて有機物となり、そして、毎日同じくらいの量の有機炭素が沈降と採食によって海洋生態系に移行している。植物プランクトンのバイオマスとNPPの分布は、日光と栄養素(窒素、リン酸塩、鉄)の利用可能度によって決まってくる。これらの増殖制限因子は、さらに海洋循環の物理過程、混合層の動態、湧昇、大気塵の降下、および太陽周期によって制御されている。人工衛星による海色の測定は、全球スケールで海洋の生産力を定量化し、その変動を環境要因に結びつける手段となっている。本論文では、過去10年間にわたって人工衛星により検出された全球海洋NPPの変化について述べる。この期間においては、主要な傾向として、最初には年間で炭素1,930兆グラム(TgCyr-1)のNPP増加がみられ、その後平均して190 TgCyr-1の減少が続く。これらの動向は、成層した低緯度の広大な海洋において生じる変化によって駆動されており、同時に生じている気候変動と密接に結びついている。物理的環境と海洋の生物学的過程の間のこの結びつきは、海洋上層の水温および成層化における変動を介して機能し、こうした変動が植物プランクトン増殖のための栄養素の利用可能度に影響する。1999年以後の最近の温暖化期において観察される海洋生産力の低下は、将来の気候変動が海洋の食物網をどのように変えるか、その可能性について知る手がかりとなる。

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