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間接的互恵行動と高いコストがかかる処罰との効果的相互作用

Nature 444, 7120 doi: 10.1038/nature05229

社会的ジレンマでみられる人間の協力行動は、さまざまな分野の研究者にとって難問となっている。実験経済学と進化生物学の分野では、高いコストがかかる処罰と評判の形成がそれぞれに社会的ジレンマにおいて協力行動を誘発することが独立に示されてきている。今回我々は、この両分野における研究の進展を結合させた。しかしながら、処罰のメカニズムと評判のメカニズムには、非協力者を「懲らしめる」方法にかなりの違いがある。直接的処罰は罰する者と罰される者の両者に多大なコストを負わせるが、評判のメカニズムは行動を差し控えることにより非協力者を懲らしめ、罰する者の負うコストを低減させる。結果として、間接的互恵行動などを介した効果的な評判形成が、協力関係を維持するための低コストで強力な方法となるような環境では、高いコストのかかる処罰がみられなくなってしまう可能性がある。ところが意外にも、ここで我々が示すように、評判形成との組み合わせが可能な場合には、処罰が低レベルながら維持される。高いコストのかかる処罰行動は著しく減少するが、評判の価値を上げることに単純に置き換わるわけではない。実際、残っている処罰行為はただ乗り個体に集中し、処罰と評判の組み合わせで最も厳しく罰せられるのはただ乗り個体である。選択の自由があるときでも、被験者は高いコストのかかる処罰と評判形成の組み合わせを好む。処罰と評判形成の相互作用は協力行動の有効性を高める。人間社会において、処罰と評判形成はどこにでもあって相互作用しあう力なので、高いコストがかかる処罰は抑止力を失うことがない程度に破壊力を弱めて現れるはずである。

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