Letter

金属基板上の有機単分子膜における自由電子様の分散

Nature 444, 7117 doi: 10.1038/nature05270

分子性有機半導体薄膜は、エレクトロニクスやオプトエレクトロニクスでの使用がかなりの関心を集めている。したがって、これらの材料およびその界面の電子的特性、特に達成可能な電子の非局在化の程度は、集中的に研究する価値がある。もし非局在化が評価可能なほど大きければ、観察可能な電子バンド分散を伴うはずである。しかし、これまでのところ、分子材料における電子状態の分子間分散に関しては、限られた実験データしか得られていない。また、分子材料における電子の非局在化のメカニズムも十分に解明されていない。今回我々は、銀基板上の有機単分子膜の走査トンネル分光観察と、その結果明らかになった有効質量m*=0.47me(meは裸の電子の質量)を示す金属様の放物線状の分散を特徴とする、完全に非局在化した2次元バンド状態について報告する。この分散は、有機膜単独について予想されるものよりもはるかに大きく、基板の媒介によって起こる単分子膜内の分子間の強い結合の結果として生じる。

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