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医学:ヒトのXIAPの欠失はX連鎖リンパ増殖症候群を引き起こす

Nature 444, 7115 doi: 10.1038/nature05257

免疫応答の恒常性には、活性化リンパ球の増殖とアポトーシスの厳密な制御が必要である。ヒトでは、免疫恒常性に異常が生じると、自己免疫疾患や血球貪食リンパ組織球症、リンパ腫などといったリンパ増殖症候群が起こる。X連鎖リンパ増殖症候群(XLP)は、リンパ組織球症、低ガンマグロブリン血症、リンパ腫を特徴とするまれな遺伝性の免疫不全症で、通常はエプスタイン・バーウイルス(EBV)感染への応答として発症する。家族性XLPの症例の60%には、SLAM(signalling lymphocyte activation molecule)関連タンパク質SAPの変異が認められる。今回我々は、SAPに変異をもたない3つの家系のXLP患者において、XIAP(X-linked inhibitor-of-apoptosis、BIRC4ともよばれる)をコードする遺伝子の変異を同定した。この変異の結果、XIAPの発現には異常が生じる。XIAPが欠失した患者由来のリンパ球では、T細胞抗原受容体(TCR)-CD3複合体、細胞死受容体CD95(Fas、Apo-1ともよばれる)、TNF関連アポトーシス誘導リガンド受容体(TRAIL-R)などといった、さまざまな刺激に応じてアポトーシスが促進される。またXIAP欠失患者は、SAP欠失患者と同様に、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)の数が少ないこともわかり、XIAPがNKT細胞の生存および(または)分化に必要なことが示唆される。XIAP欠失とSAP欠失が共にNKT細胞の異常につながることから、NKT細胞がEBVに対する免疫応答に重要な役割を果たしているという仮説が支持される。また、XIAPの変異が原因で起こる免疫不全症XLPが見つかったことによって、XIAPがin vivoでのリンパ球恒常性の強力な制御因子であることが明らかになった。

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