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生理:細胞付着記録(cell-attached recording)によって明らかにされたシナプスにおける融合孔開口の2種類の様式

Nature 444, 7115 doi: 10.1038/nature05250

細胞膜に小胞が融合すると、融合孔が開いて、伝達物質が細胞外に放出される。このとき、融合孔が十分に広がって小胞がつぶれる場合と、融合孔がすぐに閉じて「キス・アンド・ラン」型の融合が起こる場合が考えられる。放出の速度は、融合孔の大きさによって決まる。シナプスでは、融合孔の大きさは不明で、「キス・アンド・ラン」型の融合が起こっているかどうかは議論が分かれており、また、「キス・アンド・ラン」型の融合に迅速なシナプス電流を生じさせる力があるかどうかも疑問である。今回我々は、小胞1個が融合する際の融合孔の速度論的性質を記録することにより、カリックス型シナプスでは、小胞が完全につぶれて細胞膜に融合する場合と「キス・アンド・ラン」型の融合が両方とも起こっていることを見いだした。小胞が完全につぶれて膜に融合する場合、融合孔の当初のコンダクタンス(GP)は、通常375 pSより大きく、299 pS ms-1以上の速さで急激に上昇する。「キス・アンド・ラン」融合は、膜の電気容量の短い変動(<2秒)として観察され、そうした変動の大半ではGPが288 pSより大きいが、残りについては15-288 pSの範囲にある。大きなGP(>288 pS)では伝達物質が迅速に放出されて、急激にシナプス電流が生じる可能性があり、一方小さいGPでは、小さいシナプス電流がゆっくりと生じる可能性がある。これらの結果は、シナプスでは「キス・アンド・ラン」融合が起きており、これがシナプス後に電流の急激な発生を起こしうることを示しており、融合孔の大きさの違いがシナプス電流の速度論的性質や大きさの制御を助けていることが示唆される。

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