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生態:ハーコンモスビー泥火山の新規発見微生物 群集およびそのメタン貯蔵庫としての役割
Nature 443, 7113 doi: 10.1038/nature05227
泥火山は、温室効果ガスであるメタンを水圏および大気圏に供給する重要な天然の発生源である。最近の研究では、活動している海底泥火山の数が予想をはるかに超えている可能性や、深海湧水から放出されるガスが海洋表層混合層に達している可能性が示されている。泥火山の数およびガス放出量は未知であるため、活動中の海底泥火山から放出されるメタンの量を地球規模で定量することは不可能である。また、メタン酸化微生物がどの程度の効率でメタンを消化・除去しているかも明らかではない。今回我々は、メタン放出中のハーコンモスビー泥火山(以下HMMV。バレンツ海、北緯72 度、東経14 度44 分、水深1,250m)で観測を行い、ガス放出に関して、メタン資化細菌のin situ での構成、分布、および活性を定量的に推計した。HMMV には、好気性メタン資化細菌(Methylococcales)、Siboglinidae 科チューブワームの下部で増殖する嫌気性メタン資化古細菌(ANME-2)、それに細菌マットに付随する未報告の古細菌クレード(ANME-3)という3 つの主要な群集が生息していた。泥火山からの硫酸および酸素を含まない湧水上昇流によって、メタン酸化に必要なこうした電子受容体の利用可能量が制限され、ひいてはメタン資化細菌の生息域も限定されることがわかった。こうした 仕組みにより、活動中の海底泥火山では、微生物のメタン除去能が全メタン流量の40%未満に制限されている。

