Letter フェムト秒X線回折によるテラヘルツ光場中の電荷運動の追跡 2006年8月10日 Nature 442, 7103 doi: 10.1038/nature05041 凝縮物質中では、共鳴近くの光伝搬はポラリトン、すなわち時間に依存する電場が電荷をもつ質点の振動と結合した電気機械励起によって記述される。ポラリトンによる記述は、固体、液体およびプラズマの巨視的な光学特性、またこれらの周波数分散を理解する際の基盤となる。強誘電性物質では、テラヘルツ波が赤外活性な格子振動を励起しながら伝搬し、その結果、フォノン‐ポラリトン波が生じる。フェムト秒光パルスを使った電気光学サンプリングによって、時間に依存する電気分極を測定でき、これは光ラマン散乱に似た位相敏感な方法になる。本研究では、フェムト秒時間分解能をもつX線回折、すなわち非弾性X線散乱と似た位相敏感な方法を使って、強誘電体タンタル酸リチウム、LiTaO3のイオン変位を測定した。この方法では、光場のすべての自由度の振幅と位相が時間領域で直接測定される。特に、ほかのX線法(例えば、磁気散乱や異常散乱)をフェムト秒時間スケールへ拡張すれば、電場が多数の自由度と結合する複雑系の研究が可能になるであろう。 Full Text PDF 目次へ戻る