Letter

下側頭皮質への微小刺激は顔かどうかの分別に影響する

Nature 442, 7103 doi: 10.1038/nature04982

霊長類の下側頭皮質(IT)は、対象認識にかかわる皮質領域の腹側路で、視覚情報処理を行う最終領域と考えられている。それぞれのITニューロンが、顔のような高度に複雑な視覚刺激に対して選択的に応答することは、この仮説と符合している。しかし、顔選択的ニューロンの活動と顔認識の間の直接の因果関係はまだ実証されていない。今回我々は、マカクザルを使った実験で、雑音の多い画像を「顔」あるいは「顔以外」に分別するカテゴリー化課題を実行中に、ITニューロンの小集団を微小電気刺激によって人為的に活性化した。その結果、顔選択部位を刺激すると、サルが画像を顔だと判断するような方向に強いバイアスがかかるが、ほかの部位を刺激してもそうはならないことがわかった。この影響の強さは、刺激部位の顔選択性の程度や、刺激される顔選択的ニューロンの集団の大きさ、微小刺激のタイミングによって変化した。この結果は、顔選択的ニューロンの活動と顔認識の間に因果関係があることを実証するものである。

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