Letter 分子分解能での微小管の集合動態 2006年8月10日 Nature 442, 7103 doi: 10.1038/nature04928 微小管は非常に動的なタンパク質重合体で、すべての真核細胞において細胞骨格の重要部分を形成している。微小管がチューブリン2量体から自己集合することは知られているものの、微小管の集合動態についての情報は、in vitroでもin vivoでも、数千のチューブリン・サブユニットについての平均の成長・短縮速度の測定に限られている。このため、微小管の末端の成長や短縮をもたらす一連の分子事象についての情報は欠落している。今回我々は、光ピンセットを用いて、1本1本の微小管の集合動態を分子分解能で観察した。微小管はほぼ瞬時に、個々の2量体の大きさ(8 nm)を上回る量ずつ全長を伸ばす。微小管付随タンパク質XMAP215を添加すると、この効果は著しく増強され、長さが40〜60 nmほど急増するのが観察された。これらの観察から、小さなチューブリンオリゴマーは伸長中の微小管に直接結合することができ、XMAP215は長いオリゴマーの付加を容易にすることで微小管の成長を速めることが示唆される。微小管集合過程についての分子分解能観察が達成されたことで、最近発見された数多くの微小管末端結合タンパク質が生細胞内で微小管の動態を調節している分子機構を直接研究する道が開かれた。 Full Text PDF 目次へ戻る