Letter

赤色巨星に飲み込まれた後の褐色矮星の残存

Nature 442, 7102 doi: 10.1038/nature04987

恒星より小さな伴星(通常は惑星だが、褐色矮星もいくつか含まれる)の多くは、太陽型恒星の周りを軌道運動している。これらの恒星が赤色巨星になると、周囲にある恒星より小さな伴星を飲み込むことがある。この相互作用は、宇宙物理学上のいくつかの未解決の問題を解明する可能性があるものの、低質量の伴星が蒸発したり、相互作用の後に変化を受けずに生き残ったり、あるいは質量を獲得したりするのは、どのような条件下で起こるのかは明らかではない。この相互作用のモデルの観測による検証は、はっきりと同定される残骸がない、つまり恒星より小さな伴星を近くにもつ白色矮星が存在しないことによって成功していない。白色矮星の前駆天体であるかじき座AA星の伴星は褐色矮星の可能性があるが、この星の歴史がはっきりしないことと、主星と伴星の明るさが極端に異なることが、観測結果の解釈あるいはモデルに対して強い制約を加えることをむずかしくしている。磁場をもつ白色矮星SDSS J121209.31+013627.7は、褐色矮星の伴星を近くにもっている可能性があるが、現時点でこの連星についてはほとんど知られていない。本論文では、白色矮星の周りの短周期の軌道上にある褐色矮星の発見について報告する。この連星の2つの星の特性は直接観測することができ、褐色矮星は赤色巨星に飲み込まれたがほとんど影響を受けなかったことが示される。

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