Letter

2005年アファール岩脈貫入時の大陸分裂におけるマグマによって起こった地溝帯分割

Nature 442, 7100 doi: 10.1038/nature04978

海洋底拡大中心は、拡大軸に沿って規則正しく分割されており、この分割は受動的に上昇するマントルからのマグマ供給が分割されることにより形成されたと考えられている。その一方で、大陸の地溝帯は大きな食い違い量をもつ正断層により分割され、区分の多くは火山活動を伴わない。このような広くみられる分割された溶融帯が、大陸の分裂過程のいつ、どこで、どのようにして生じたのかはよくわかっていない。2005年9月14日〜10月4日に、アファール地溝帯の長さ約60 kmのDabbahu火山区でマグニチュード3.9以上の163回の地震と火山噴火が発生した。この区域は、伸張された大陸リソスフェア内にある初期の海底拡大中心である。本論文では、Dabbahuでのリフト作用について、人工衛星レーダーデータから得られた3次元変形場を提示する。この変形では、1つの区分全体が崩壊し、人工衛星測地学の時代になってから地上で起きた最大のものであった。単純な弾性モデルでは火山区が最大8 m開いたことが示されるが、地震による破壊は観測された変形のわずか8パーセントしか説明できない。マグマは深さ2〜9 kmで岩脈に沿って入り込み、貫入した体積は全体で約2.5 km3に相当する。マグマの大部分は、火山区の北端にあるDabbahu火山およびGabho火山の下の浅いマグマだまりに由来するようにみえるが、そこでは2005年9月26日に爆発的な割れ目噴火が起きている。岩脈貫入の規模はアイスランドのクラフラで10年間(1975〜1984年)にわたって起きたものと同じ程度だが、地震データはDabbahuの岩脈貫入は1週間以内で起きたことを示している。したがって、ヌビア-アラビア・プレート境界のこの部分では、分割された通常の断層活動ではなく、岩脈に沿ったマグマの貫入が拡大軸に沿った分割を維持しており、おそらくはその形成も開始したものと考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度