Letter Rab GTPアーゼに対するTBCドメインGAPは2フィンガー機構でGTP加水分解を加速する 2006年7月20日 Nature 442, 7100 doi: 10.1038/nature04847 Rab GTPアーゼはGDPが結合した不活性型とGTPが結合した活性型のコンホメーション間を往復することで膜輸送を調節している。活性状態の持続時間は、本来は遅いGTP加水分解速度を加速するGTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)によって制限される。TBC(Tre-2, Bub2 and Cdc16)ドメインを含むタンパク質は真核生物で広く保存されており、Rab GTPアーゼや細胞質分裂を制御するGTPアーゼに対するGAPとして働く。露出したアルギニン残基がin vitroでもin vivoでもGAP活性の重要な決定要因となっている。TBCドメインの触媒機構はRasおよびRhoファミリーのGAPのそれに似ているだろうと予想されてきた。今回我々は、Rab GTPアーゼとGyp1pのTBCドメインとの複合体を、結晶構造、変異体、機能の面から解析した。GTP加水分解の遷移状態中間体を模したTBCドメイン-Rab GTPアーゼ-フッ化アルミニウム複合体の結晶構造では、TBCドメインは2個の触媒残基、つまりRas/RhoファミリーGAPに似たアルギニンフィンガーとGTPアーゼのDxxGQモチーフのグルタミンの代わりとなるグルタミンフィンガーを対位した位置(in trans)に保つ。予想とは異なり、Rab GTPアーゼのグルタミンは遷移状態の安定化には寄与せず、TBCドメインと相互作用している。どちらの触媒フィンガーもよく保存されていることから、TBCドメインをもつほとんどのGAPが同様の2フィンガー機構でGTP加水分解を加速していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る