Letter 高性能の脳-コンピューターインターフェース 2006年7月13日 Nature 442, 7099 doi: 10.1038/nature04968 最近の研究で、サルやヒトが脳の信号を使ってコンピューターのカーソルを動かせることが実証されている。脳-コンピューターインターフェース(BCI)により神経損傷や神経疾患に苦しむ患者を助けられる日が来る可能性はあるが、システムの性能がまだ低いことが実用化を阻む主要な問題となっている。実際、BCIを用いてキーを選ぶ際の速度や精度は、眼球運動を用いるシステムに比べて格段に劣っている。この問題は、BCIに侵襲的な電極技術を使った個別のニューロン集団からの記録を用いた場合、あるいは侵襲度がより低いか無侵襲の技術を使った脳電図記録を用いた場合にも同じく当てはまる。本論文では、従来の報告例に比べて数倍高い性能をもつBCIの設計およびその使用例を、サルの背側前運動皮質に埋め込んだ電極アレイを用いて示す。この結果は、キーボードの大きさの範囲で操作可能な、高速かつ正確なキー選択システムが実現可能であることを示している(96本の電極を用いて、1秒当たり最大6.5ビット、もしくは1分当たり約15語を実現)。記録の質は時間と共に劣化するものの、これまでにないほど短時間の神経記録によって最高の情報処理効率が得られた。こうした性能と、それらがシステム設計にもたらす影響によって、BCIをヒトの臨床に適用する可能性が大幅に高まるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る