Letter

マウスの精巣でMILIタンパク質に結合する新しいクラスの低分子RNA

Nature 442, 7099 doi: 10.1038/nature04916

Argonauteタンパク質に結合する低分子RNAは、さまざまな遺伝子サイレンシング過程において標的とする部分的あるいは完全に相補的な核酸を認識する。Argonauteタンパク質のサブグループの1つは、「Piwiファミリー」として知られており、無脊椎動物での生殖細胞や幹細胞の発生に必要である。また、Piwiファミリーに属する2つの分子(MILIおよびMIWI)はマウスの精子形成に不可欠である。本論文では、マウスの雄性生殖細胞でMILIに結合する新しいクラスの低分子RNAについて報告する。これらの低分子RNAは減数分裂開始時に蓄積する。同定された1,000以上の異なったRNA分子の配列は、5’末端にウリジン残基をもつ傾向が強いが、それ以外には、配列に基づいて容易にファミリーに分類することができない。ゲノムマッピングにより、このような低分子RNAは少数のクラスターとして存在することが明らかになり、このことから、これらのRNAが最初は長かった転写産物からプロセシングを受けて生じていることが示唆される。これらの低分子RNAは、長さが26〜31ヌクレオチド(nt)で、長さが21〜23ntのマイクロRNA(miRNA)や低分子干渉RNA(siRNA)と明らかに異なっており、我々はこれらを「Piwi相互作用RNA」あるいはpiRNAとよんでいる。ヒト染色体のオーソロガスな領域もpiRNAの特徴をもつ低分子RNAを生じるが、クローン化された配列はマウスのものとは異なっている。この新しいクラスのRNAの同定は、哺乳類の精子形成におけるPiwiタンパク質の分子機能を決定するための重要な第一歩である。

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