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カンブリア紀中期のバージェス頁岩で見つかった歯舌をもつ軟体動物の化石

Nature 442, 7099 doi: 10.1038/nature04894

オドントグリフス(Odontogriphus omalus)は発見当初、系統分類的に問題はあるとされながらも、生体鉱物形成のみられない触手冠動物化石として記載報告された。今回我々は、ロイヤルオンタリオ博物館のバージェス頁岩コレクションにある、保存状態の極めて良好な多数の個体を含む189個の新たな化石標本を基に、オドントグリフスを解釈し直した。この新たに加わった研究材料から、オドントグリフスのもつ摂食器官が軟体動物の歯舌であることを示す有力な証拠が得られた。この歯舌は、歯舌膜に接着した2つの主要な二連歯列からなり、新しい歯列が後方から前方に進んで置換するようすがみられる。軟体動物との類似性を裏づけるさらなる形質として、外套溝に位置する多数の櫛鰓によって縁取られた幅広い足や、強固なクチクラの背部などが挙げられる。オドントグリフスはウィワクシア(Wiwaxia corrugata)のものと同様の歯舌を備えているが、硬皮はもたない。これらの動物は、おそらく原生代後期のエディアカラ紀に出現した初期軟体動物系統の分類群の仲間であると解釈でき、先カンブリア時代後期から少なくともカンブリア紀中期までバイオマットを生息基盤とする藻類採食動物群集が保持されていたことの裏づけになると考えられる。

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