Letter ミオシン5では積み荷結合ドメインが構造と活性を調節している 2006年7月13日 Nature 442, 7099 doi: 10.1038/nature04865 ミオシン5は2つの頭部をもつモータータンパク質で、アクチンフィラメントに沿って積み荷を動かす。ミオシン5の尾部は2つの球状尾部ドメイン(GTD)になっていて、これが積み荷を結合すると考えられている。カルシウム濃度がナノモル程度のときには、アクチンで活性化されるATPアーゼ活性が低く、分子が折りたたまれる。カルシウム濃度がマイクロモル程度のときには、ATPアーゼが活性化され、分子はほどけた状態になる。今回我々は、折りたたまれたミオシンの構造と、ミオシンの活性調節にGTDが果たす役割を明らかにする。電子顕微鏡写真では、2個の頭部は尾部を挟んでその両側にあり、モータードメインの突き出た部分(おおよそPro117-Pro137に当たる)でGTDと接触していることがわかる。この部分には保存された酸性側鎖があり、モータードメインとGTDの間にイオン結合があると考えられる。ミオシン5のヘビー・メロミオシン(Hメロミオシン)は、GTDが欠失した構成的に活性な断片だが、GST-GTD融合二量体タンパク質によって阻害され、折りたたまれる。運動性試験では、カルシウム濃度がナノモル程度のときにヘビー・メロミオシンはアクチンフィラメント上をしっかりと移動するが、ミオシンはほとんど結合も移動もしない。これらの結果を総合すると、ミオシン5は積み荷がないとGTDがモータードメインに分子内結合するためにコンパクトな阻害型構造になり、アクチンへの結合が弱くなって、再び新しい積み荷へと向かえるようになると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る