Letter フローレス島の初期石器技術とホモ・フロレシエンシスに対するその影響 2006年6月1日 Nature 441, 7093 doi: 10.1038/nature04618 インドネシア東部のフローレス島中部にあるソア盆地では、Mata Menge、Boa Lesa、Kobatuwaなどの考古遺跡の地層から石器が見つかっており、これらに付随してステゴドン類(Stegodon florensis)やコモドオオトカゲ、ラットその他の多様な動物分類群の遺骸化石が出土している。これらの遺跡の年代は現在より840〜700 kyr前と測定されている。ソア盆地の石器群の信憑性とそれらの起源についてはこれまでの研究で実証されているが、今回我々は根強い疑念の声を鎮めるため、Mata Mengeで発掘された石器507個の出土状況や属性、製作様式について報告する。我々はまた、Mata Mengeの石器群と、その西方50 kmにあるリアンブア洞窟の更新世後期層から出土した石器群との間に、特異的な類似性および外見上の技術的連続性を認めた。リアンブア石器群の年代は95〜74 kyr前から12 kyr前までであり、S. florensisの小型化した子孫やコモドオオトカゲ、ラット、脳の大きさがおよそ400 cm3の小柄なヒト族種であるホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)の遺骸化石を伴っている。Mata Mengeで得られた証拠から、ホモ・フロレシエンシスとともに出土した石器群は複雑で高度すぎるので現生人類(Homo sapiens)が製作したものに違いないとする主張は退けられる。 Full Text PDF 目次へ戻る