Letter 粒子が多く存在する直径数百キロメートル以上の星雲領域におけるコンドリュール形成 2006年5月25日 Nature 441, 7092 doi: 10.1038/nature04834 コンドリュールは主にケイ酸塩からなり、始源的隕石の構造の多くを占めるミリメートルサイズの小球体である。その形成機構については議論が交わされているが、コンドリュールが非常に多く存在することから、その形成機構は初期の内部太陽系で高エネルギー的かつ普遍的であったと考えられる。衝撃波、太陽フレア、あるいは星雲中の雷といった形成過程が考えられてきたが、これらが働く長さスケールはさまざまで、コンドリュールの性質と直接関係づけるのはむずかしかった。コンドリュールには揮発性元素がほとんどみられないが、これにより予想される軽い同位体元素の消失を示す証拠は、意外にもほとんど認められていない。本論文では、溶融したコンドリュールがほかのコンドリュールから揮発したガスと平衡に達すると考えるモデルによって、観測結果を無理なく説明できることを報告する。コンドリュールが形成された領域の半径は150〜6,000 kmより大きく、前駆物質の数密度は少なくとも10 m-3であったと考えられる。これらの制約条件によって、星雲中の雷という形成過程は除外されると思われ、また星雲の中央面から離れたところでのコンドリュール形成も疑わしくなる。広範囲にわたるコンドリュールの組成は、前駆物質の局所的濃度および水氷や水蒸気の局所的な量がさまざまに組み合わされた結果生じたものだと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る