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白血病を発症させる細胞はPten依存性により造血幹細胞と区別される

Nature 441, 7092 doi: 10.1038/nature04703

最近の進歩により、正常な幹細胞とがん幹細胞の間でみられる表現型および機能的な類似性は広範囲にわたることが明らかになってきた。このため、正常な幹細胞を取り除くことなく、がん幹細胞のみを除去するような疾患治療の開発が可能かどうかが問題となっている。本論文ではこの問題を、成体造血系細胞での腫瘍抑制遺伝子Ptenの条件欠失という方法により検討した。この方法により、数日以内に骨髄増殖性疾患が、数週間以内に可移植性白血病が引き起こされた。また、Pten欠失は、造血幹細胞(HSC)の増殖も促進した。しかし、こうしたHSCは放射線照射マウスで安定な造血系再構築ができず、細胞自律的な機構を介したHSCの激減につながった。つまりHSCは、白血病を発症させる細胞とは異なり、Ptenなしでは自己複製ができなかった。Pten欠失の影響は大部分がmTORによって仲介されていたが、それはこうした影響がラパマイシンによって抑制されるからである。ラパマイシンは白血病を発症させる細胞を激減させただけでなく、正常なHSC機能も回復させた。したがって、正常な幹細胞とがん幹細胞の間の機構的な差異を標的とすれば、正常な幹細胞に損傷を与えずにがん幹細胞を減少させることが可能かもしれない。

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