Letter 進化:被子植物の初期進化の間に発生の不安定性があったことを示す発生学的証拠 2006年5月18日 Nature 441, 7091 doi: 10.1038/nature04690 被子植物系統分類の再構築、古植物学、および比較多様性生物学の近年の進展により、被子植物の多様化の初期段階は大幅に見直されることとなった。現在のところ、被子植物の出現からの1500万年の間に大きな3本の系統(単子葉類、真正モクレン類(eumagnoliid)、真正双子葉類)が明確に分岐し、この時期に栄養器官や花器官の特徴に大きな多様性が生じたことが知られている。本論文では、アンボレラ(Amborella trichopoda)がもつ新奇な胚嚢(被子植物の雌性配偶体であり半数性卵を生成する構造体)について報告する。アンボレラは現存する最古の被子植物系統に属する唯一の種である。被子植物の胚嚢構造における新たなパターンの発見は、ここ50年以上なされていなかった。今回の発見は、被子植物進化の最も初期のころに大規模な「発生の実験」や構造の不安定性があったとする新しい見方を裏づけるものでもあり、被子植物の祖先である裸子植物との重要なつながりを示している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る