Letter

強誘電体電界効果を使った2次元超伝導の局所スイッチング

Nature 441, 7090 doi: 10.1038/nature04731

相関電子系酸化物は、高温超伝導や巨大磁気抵抗を含む、さまざまな異常な物理特性を示す。これらの物質では、強い電子相関によって競合する基底状態が生じることが多い。こうした基底状態は、多数のパラメーター、特にドーピングレベルに敏感なため、複雑な相図が観察されている。ドーピングの役割を調べる柔軟性のある方法は、標準的な半導体電界効果トランジスタで行われるように、電子、あるいは正孔濃度を電場によって調節するというものである。本論文では、この強誘電体電界効果を用いる方法が研究可能な、高品質のヘテロ構造を用いた酸化物系のモデルを実証する。我々は、ペロブスカイト型超伝導体NbドープSrTiO3 の単結晶薄膜を超伝導チャネルに、そして強誘電体Pb(Zr,Ti) O3をゲート酸化膜に使用した。そして、原子間力顕微鏡を使って、強誘電分極を局所的に反転した。すると抵抗率とキャリアの大きな変調が生じ、その結果、超伝導臨界温度が明瞭にシフトした。常伝導状態から(ゼロ抵抗)超伝導状態への電場に誘起されたスイッチングは、明らかに特定の温度で起こった。この特異な系は、同一物質中に、純粋に電子的な「完全な」界面をもつ超伝導領域と常伝導領域を限定することによりデバイスを実現するような研究につながっていくだろう。この方法を使えば、1次元超伝導ワイヤー、超伝導リングおよび接合、超伝導量子干渉素子(SQUID)、あるいはピン止め中心の配列の設計が可能になると思われる。

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