Letter 脱重合を進めるキネシンMCAKは格子拡散を用いてすばやく微小管末端に進む 2006年5月4日 Nature 441, 7089 doi: 10.1038/nature04736 微小管細胞骨格は、微小管の長さが厳しく調節されている動的な構造体である。調節機構の1つとして、キネシン-13ファミリーに属するモータータンパク質による微小管の脱重合がある。これらのタンパク質は細胞分裂、神経細胞の発達、間期の微小管運動の際に微小管の長さを制御するのに不可欠である。しかし、キネシン-13タンパク質が微小管を脱重合させる機構はあまりよくわかっていない。いちばんの問題は、これらのタンパク質が、標準的な酵素-基質反応速度論による速度を上回る速度で微小管の末端に行き着く仕組みである。この問題に決着をつけるために、我々はキネシン-13ファミリーの基本メンバーであるMCAKの1分子顕微鏡アッセイを開発した。本論文では、MCAKが微小管の格子に沿って1次元(1D)のランダムウォークで移動することを示す。MCAK-微小管の相互作用は一時的なもので、MCAK分子は平均すると拡散係数0.38μm2s-1で0.83秒間拡散した。MCAKによる触媒的脱重合にはATPの加水分解が必要だが、拡散には必要ないことがわかった。3次元拡散から1D拡散への一時的転移は、DNA酵素が特異的な結合部位を見つけるための探索戦略として提案されてきた「次元の減少」と似ている。我々は、MCAKがこの戦略を用いて、溶液からの直接結合よりもずっと迅速に微小管の両端に行き着くことを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る