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ある遠位エンハンサーと極めてよく保存されたエキソンは新規なレトロポゾンに由来する

Nature 441, 7089 doi: 10.1038/nature04696

脊椎動物のゲノムではこれまでに、数百個のよく保存された遠位シス調節因子の特徴が明らかにされているが、比較ゲノミクスからは、このほかにも数千個が存在すると予測されている。しかしこれらの因子が調節する遺伝子とはまったく対照的に、無脊椎動物では、塩基配列の相同性を使うことで見つけられる、このような調節領域は事実上1つもないため、調節因子の進化上の起源は不明確なままである。今回我々は、四肢動物でよく保存されている主に非コード配列でできた領域群の起源が、これまで知られていなかった短い散在性反復配列(SINE)レトロポゾンファミリーであることを明らかにする。このレトロポゾンファミリーは、少なくとも4億1000万年前のシルル紀に生存した肉鰭類(肉鰭魚類と陸生脊椎動物)では働いており、「生きた化石」といわれるインドネシアのシーラカンス(Latimeria menadoensis)では最近も働いているらしい。マウスのエンハンサー検出法を用いて調べたところ、神経発生遺伝子ISL1から50万塩基離れた1個のコピーがエンハンサーであり、それがIsl1の発現パターンを多面的に再現することがわかった。ほかの数個のコピーは、肉鰭類の既存遺伝子中央部にあって選択的スプライシングを受ける、おそらく調節の役割を担っている新しいエキソンにあたる。その1つの、200塩基対以上にわたる極めてよく保存された領域は、哺乳類では100%同一でシーラカンスのSINEとも80%一致し、メッセンジャーRNAプロセシング遺伝子PCBP2の31個のアミノ酸残基からなる選択的スプライシングエキソンを含んでいる。転位因子の残存物が宿主に役立つ機能を獲得する「外適応」とよばれる現象の例が次々見つかっているが、今回見つかったものもその1つであり、数多く存在する脊椎動物に特異的なよく保存されたゲノム配列の少なくとも一部は、これらが起源である。

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