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がんにおける分子標的の機能喪失性RNA干渉によるスクリーニング

Nature 441, 7089 doi: 10.1038/nature04687

新しいがん治療薬の研究は分子標的の同定とその有効性の確認に依存している。がんの特徴には増殖シグナルを自己供給することや、アポトーシスから逃れることも含まれる。これらの過程を調節する遺伝子は治療を目的とした標的として最適だと考えられる。本論文では、RNA干渉ライブラリーを用いて、がん細胞の増殖と生存に必要とされる遺伝子を探す機能喪失性スクリーニングについて述べる。我々は、低分子ヘアピンRNA(shRNA)を発現するドキシサイクリン誘導性レトロウイルスベクターを使用し、2,500のヒト遺伝子を標的とするライブラリーを構築した。そしてこのライブラリーからのレトロウイルスプールを、びまん性大B細胞リンパ腫(DLBCL)の2つの異なった分子サブグループに相当する細胞株に感染させた。この2つの細胞株は、活性化B細胞様DLBCLおよび胚中心B細胞様DLBCLとよばれている。各ベクターは60塩基対からなるそれぞれに固有の「バーコード」を含むように設計されているため、バーコード配列のマイクロアレイによって、導入細胞集団内での個々のshRNAベクター量が測定できた。培養3週間後に、導入細胞においてshRNAベクターのあるサブセットが激減するのは、shRNAの発現が誘導された場合のみであることがわかった。活性化B細胞様DLBCL細胞では、NF-κB経路を標的とするshRNAが激減したが、胚中心B細胞様DLBCL細胞ではこれはみられなかった。これは活性化B細胞様DLBCLの生存に、この経路が不可欠の役割をもつことと一致している。このスクリーニングによって、活性化B細胞様DLBCLでは、CARD11が構成的なIκBキナーゼ活性を生じさせる、上流の主要なシグナル伝達構成要素であることが明らかになった。我々が述べた方法を使用すれば、がんの機能的分類の確立が可能であり、また、既知のがん遺伝子とは異なった新しい種類の治療標的を見つけるのに役立つと考えられる。

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