Letter ブラシノステロイドシグナル伝達の下流で核内に生じている事象 2006年5月4日 Nature 441, 7089 doi: 10.1038/nature04681 ブラシノステロイド(BR)は、植物の成長および発生のさまざまな側面を制御するステロイドホルモンである。BRは細胞膜の受容体キナーゼBRI1に結合し、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3様キナーゼ(BIN2)およびセリン/トレオニンホスファターゼ(BSU1)が関与するシグナル伝達経路を介して作用する。BIN2は関係する転写因子BES1およびBZR1の安定性と細胞内局在性をリン酸化によって制御して、BRシグナル伝達を抑制するというモデルが提唱されてきた。これは後生動物の標準的なWntシグナル伝達経路を想起させる。本論文では、これとは異なる様式のBRシグナル伝達調節に関する強力な証拠を示す。BES1は構成的に核に局在しており、核に局在するBIN2キナーゼによってその活性が調節されていることがわかった。BES1はBIN2によってリン酸化されると多量体化を起こせなくなり、BR応答性の標的プロモーターに対するDNA結合活性が阻害されるとともに、このプロモーターの転写活性が抑制される。今回の知見は、DNA結合およびトランス活性化のリン酸化に依存した阻害が、BES1調節の重要な基本機構であることを実証するものである。 Full Text PDF 目次へ戻る