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医学:AIDにより誘導されるc-myc-Igh転座における遺伝子不安定性とp53の役割

Nature 440, 7080 doi: 10.1038/nature04495

免疫グロブリンのスイッチ領域に関連した染色体転座は、B細胞由来の悪性腫瘍の顕著な特徴である。しかしながら、初代B細胞がこうした損傷を起こす、あるいはそれを防御する分子メカニズムに関してはほとんど知られていない。今回我々は、初代B細胞において、c-myc遺伝子と免疫グロブリン重鎖遺伝子座位(Igh)との間での転座が、DNAでシトシンを脱アミノ化してウラシルにする酵素である活性誘導型シチジン脱アミノ化酵素(AID)の触媒活性化型の発現から数時間内に誘導されることを見いだした。転座にはさらにウラシルDNAグリコシラーゼ(UNG)が必要とされる。この酵素はウラシルをDNAから除去して脱塩基部位を形成し、ここからDNA二重鎖切断が起こる。c-mycとIghとの異常な連結にかかわる経路は、免疫グロブリンのクラススイッチ再構成の際に起こる同一染色体内での修復の場合とは異なっており、ヒストンH2AXやp53結合タンパク質1(53BP1)、非相同DNA末端結合タンパク質(Ku80)を必要としない。さらに転座は腫瘍抑制因子であるATM、Nbs1、p19(Arf)、p53によって阻害される。この点は生理的なクラススイッチの際に生じる、DNA損傷や癌遺伝子のストレスによって誘導されるチェックポイント機構の活性化と一致している。また、AID依存性のIgHに関連した染色体損傷の蓄積だけではc-myc-Igh転座の促進には不十分であることを示す。我々の結果は、染色体転座につながる、AID依存性のDNA損傷に対する監視と防御にかかわる経路を明らかにするものである。

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