Letter

物理:カーボンナノチューブの量子超伝導電流トランジスター

Nature 439, 7079 doi: 10.1038/nature04550

ナノ構造を通る電子輸送は、超伝導線が存在すると大きく影響される。ナノ構造と超伝導体との界面が十分透明であれば、ジョセフソン効果によって、このデバイスを通って無散逸電流(超伝導電流)が流れることができる。ゼロ抵抗の超伝導電流によって測定されるジョセフソン結合は、トンネル障壁、超伝導くびれ構造、常伝導金属、そして半導体などを使って実現されている。この結合が生じるメカニズムはトンネリングからアンドレーエフ反射にまで及ぶ。アンドレーエフ反射過程はこれまで、連続的な電子状態密度をもつ常伝導型の系でのみ観察されていた。本論文では、離散状態密度、すなわち超伝導電極間に置いた量子ドット、あるいは「人工原子」の量子化された1粒子エネルギー状態を通って流れる超伝導電流について調べた。このために、有限サイズのカーボンナノチューブの量子特性を用いた。ゲート電極を使って、一連の離散エネルギー状態を超伝導線のフェルミエネルギーと共鳴させたり、共鳴からずらしたりすると、臨界電流が周期的に変調され、常伝導状態のコンダクタンスと超伝導電流との間に際立った相関が生じた。臨界電流と常伝導状態抵抗との積が、今まで調べられた領域では一定になるのとは対照的に、振動関数になることが見いだされたが、これは既存の理論による予測とよく一致している。

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