Letter 細胞:乳腺上皮幹細胞の精製とその独自の性質 2006年2月23日 Nature 439, 7079 doi: 10.1038/nature04496 乳腺上皮組織の完全性を維持する細胞機構や分子機構の解明は広く関心を集めており、また乳がんのより効果的な治療を計画するための最優先事項である。in vitroおよびin vivoの両方における実験の証拠から、乳腺細胞の分化は、自己複製能をもつ分化方向が決定されていない幹細胞で起こる階層的な過程であることが示唆される。だが、乳腺幹細胞の性質や調節の解析は、見込みのある単離法がないため制限されていた。本論文では、複数のパラメーターによる細胞のソーティングと限界希釈移植法を使用して、成体マウス乳腺細胞の稀少なサブセットを精製したことを実証し報告する。この稀少なサブセットは、個々の細胞がin vivoで6週間以内に完全な乳腺を再生できる能力をもつ一方で、同時に10回までの対称的な自己複製分裂を起こす能力を有する。この乳腺幹細胞は、in vitroにおいて接着コロニーを形成する乳腺上皮前駆細胞とは表現型が異なるが、これらの細胞を生み出す。この乳腺幹細胞はまた、正常な成体において急速に細胞周期が進行している細胞集団でもあり、乳腺上皮の基底部に存在することを示す分子的特徴をもっている。 Full Text PDF 目次へ戻る