Letter 生態:寄生植物は草地生態系の地中部の諸特性を間接的に制御している 2006年2月23日 Nature 439, 7079 doi: 10.1038/nature04197 寄生植物は、宿主をあまり選ばない寄生生物グループとして自然界でも、また管理された生態系においても最も広くみられるものの1つであり、世界中で3,000種以上が知られている。寄生植物の宿主の成長への影響はよく解明されているが、群落および生態系レベルの特性を制御する役割についてはあまり研究されていない。寄生植物は、一定種の宿主植物に害を及ぼすことによって植物群落の生産性および構造に直接的な影響を与え、間接的には非宿主植物の競合における順位を高めている。寄生植物が地上で及ぼすこうした影響は、土壌中に入る資源の量や質を変化させることで重要な間接的結果をもたらし、分解者の役割を担う生物の活性にも作用する可能性がある。本論文では、草地群落モデルを使った実験により、ヨーロッパおよび北米で広くみられる、ゴマノハグサの一種の寄生植物Rhinanthus minorが地上群落の特性に強い直接的影響を及ぼし、植物の多様性を増大させて生産性を低下させることを明らかにする。また、R. minorの植物群落に対するこの直接的な作用は、地中の特性にも大きな間接的影響を及ぼし、最終的に窒素の循環速度を高めることもわかった。本研究は、寄生植物が草地生態系の地上および地中の特性の主要な制御要因となっていることを実証するものである。 Full Text PDF 目次へ戻る