Letter 物理:ナノメートルスケールのシリコン・オン・インシュレーター膜における電子輸送 2006年2月9日 Nature 439, 7077 doi: 10.1038/nature04501 広く使われている「シリコン・オン・インシュレーター」(SOI)系は、二酸化シリコン基板上に形成された単結晶シリコン層からなる。このシリコン層(テンプレート層)が非常に薄いと、無限個の原子によってその物理的性質が決まるとする仮定はもはや成り立たず、バルクシリコンの場合とは異なる新しい電子的、機械的、そして熱力学的現象が現れる。層が薄くなるにつれて展開する独特な電子特性は、 (001)方位のSOIがよく使われるシリコンマイクロエレクトロニクスデバイスで特に重要となる。本論文では、走査型トンネル顕微鏡法、電子輸送測定、そして理論により、薄いSOI(001)の電子伝導は、バルクドーパントではなく、表面あるいは界面電子エネルギー準位と薄いシリコンテンプレート層の「バルク」バンド構造との相互作用によって決まることを示す。この相互作用によって、ナノメートルスケールSOIにおいて高移動度のキャリア伝導が可能になる。したがって、Si(001)の最も薄い膜や層でも、シリコン層の「バルク」キャリアを熱励起できる適切な表面、あるいは界面状態が存在すれば、バルクドーピングには依存しない伝導が可能になる。 Full Text PDF 目次へ戻る