Letter 量子情報:時間制御された半導体量子もつれ光子対源 2006年1月12日 Nature 439, 7073 doi: 10.1038/nature04446 量子もつれ光子対は量子光学の重要なリソースであり、量子鍵配送や制御量子論理演算など量子情報の応用で重要な役割を果たす。そのための時間制御された偏光量子もつれ光子対源として、量子ドットにおける励起子分子、すなわち、2個の束縛された電子‐正孔対からなる状態の放射減衰が提案されている。しかし、今までの実験では、中間の励起子エネルギー準位が分裂するため、古典相関した発光しか起こらなかった。本論文では、偏光量子もつれを示す単一量子ドットからの時間制御された光子対放出の実証について報告する。面内磁場の印加か、成長条件の注意深い制御によって、中間準位の分裂を零に調整できたため、これが可能になった。これまでの方法では多数の光子対が発生してしまったり、事後選択法や光子数識別器を使う必要があったが、今回の「オンデマンド」で発生させた量子もつれ光子対は、従来の方法に比べて大きな基本的利点を備えている。さらに光子対の発生時間の制御は、種々の量子情報スキームを少数個のゲートを越えてスケールアップするためにも不可欠である。我々の結果は、時間制御された量子もつれ光子対源が、簡単な半導体発光ダイオードで実現可能なことを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る