Letter

細胞:クローン化したCdx2欠損胚盤胞からの核移植細胞由来の多能性ES細胞の作製

Nature 439, 7073 doi: 10.1038/nature04257

核移植を行って胚性幹(ES)細胞を作製すれば、研究や治療に非常に役立つと期待されるが、それにはクローン化したヒト胚盤胞の破壊が必要となる。原理証明実験によって、核移植によって得られた「カスタマイズされた」ES細胞(NT-ESC)を使うと、マウスの免疫不全を直せることが明らかにされている。重要なのは、この方法の実現可能性が最近ヒトでも実証され、NT-ESCの臨床応用が手の届くところに近づいたことである。核移植の少し変わった方法として、改変核移植法(altered nuclear transfer=ANT)が提案されている。これは、本来子宮への着床は不可能だが、カスタマイズされたES細胞を作る能力は持つ異常な核移植胚盤胞を作る方法である。この考え方の実験的妥当性を判断するために、Cdx2を標的とする短いヘアピンRNAを持つ繊維芽細胞を供与体として核移植を行い、マウス胚盤胞を作製した。クローン化した胚盤胞は形態的に異常があり、機能をもった栄養芽層を持たず、子宮への着床は起こらなかった。しかし、外殖して培養すると、効率よく多能性の胚性幹細胞を生成した。

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