Article 環境:地球温暖化で広がる流行性疾患によって両生類が広範に絶滅する 2006年1月12日 Nature 439, 7073 doi: 10.1038/nature04246 地球が温暖化するにつれて、おそらく多くの生物種が姿を消すと考えられるが、多くの場合は疾患動態の変化が原因である。今回我々は、病原体蔓延に伴う最近の大量絶滅が、地球温暖化と直結していることを示す。コスタリカの山岳地帯では17年前に、モンテベルデ産のフキヤヒキガエル属の一種(Atelopus sp.)がオレンジヒキガエル(Bufo periglenes)とともに姿を消した。アメリカ熱帯域に固有のフキヤヒキガエル属の110前後の種のうち推定で67%が同じ運命をたどり、これにはカエルにとって病原性のあるツボカビの一種(Batrachochytrium dendrobatidis)が関係しているとみられている。我々は、海面水温や気温の変動との関係について種の消滅時期を解析し、「非常に高い信頼度」(>99%、気候変動に関する政府間パネル[IPCC]に準拠)で、大規模な温暖化がフキヤヒキガエル属種の消滅の重大要因の1つであるという結論に至った。我々はまた、多くの山岳地帯の気温がツボカビの成長最適条件域へと移行しつつあり、したがってカビ感染の大量発生を助長していると考える。気候変動が感染症を助長し生物多様性を侵食していることを踏まえると、温室効果ガス濃度削減の緊急性は今や明白である。 Full Text PDF 目次へ戻る