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海洋:暁新世/始新世の温暖期に起こった海洋鉛直循環の急激な逆転

Nature 439, 7072 doi: 10.1038/nature04386

地球温暖化が原因となって生じる結果を研究する際に絶好の例となると思われる、きわめて珍しい類似状況が5500万年以前の暁新世/始新世境界の温暖化極大期に起きている。このとき起こった全球温度の急激な上昇に伴い、海洋および陸上双方の生物相が大きく変わり、海洋の化学組成と循環もかなり変化した。本論文では、14の掘削サイトから得られた炭素同位体記録を用いて、深層海洋循環が急激に位置を変えた証拠を示す。これらの記録から、暁新世/始新世境界の温暖化極大の初期に深層海洋循環のパターンが南半球の鉛直循環から北半球の鉛直循環へ変化したことが明らかになった。深層水形成位置のこのような移動は少なくとも4万年持続したが、最終的には元の循環パターンに戻った。これらの結果は、深層海洋循環の変化によって比較的暖かい海水が深海に届けられ、そのためにさらなる温度上昇がもたらされるだろうという、気候モデルによる推測を裏付けている。したがって、温室効果状態は数千年以内に深層海洋循環の急激な変化を引き起こす可能性があり、それは持続的な影響をもたらすかもしれない。この場合には、元の状態に戻るのに10万年かかると考えられる。

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