Article 構造生物学:膜融合前の準安定なコンホメーションにおけるパラインフルエンザウイルス5Fタンパク質の構造 2006年1月5日 Nature 439, 7072 doi: 10.1038/nature04322 エンベロープを持つウイルスは、ウイルスと細胞膜との融合を進めるための複雑な糖タンパク質からなる分子装置を進化させており、ウイルスのゲノムはこれによって細胞内に侵入できる。パラミクソウイルスでは、融合(F)タンパク質がこの融合・侵入段階を触媒しており、この過程でFタンパク質は複雑なリフォールディングを起こすと考えられている。今回我々は、C末端三量体形成ドメイン添加によって安定化された、膜融合前のコンホメーションにあるパラインフルエンザウイルス5Fタンパク質の結晶構造について報告する。Fタンパク質の構造から、膜融合前と膜融合後では、二次構造と三次構造が変化するなど、コンホメーションが著しく異なることがわかる。疎水性の融合ペプチドおよびヘリックス7個が繰り返される領域2つを含めた、膜融合装置の重要な部分の位置および構造変化から、Fタンパク質が引き起こす膜融合の機構が明らかになる。 Full Text PDF 目次へ戻る