Letter 医学:siRNAを主成分とする殺微生物剤は致死量の単純ヘルペスウイルス2感染からマウスを防御する 2006年1月5日 Nature 439, 7072 doi: 10.1038/nature04263 単純ヘルペスウイルス2(HSV-2)感染は罹病率が高く、HIV感染の伝播の重要な補助因子となる。HSV-2の性交渉を介した伝播を防ぐ殺微生物剤は、HIVや他の感染症の拡大を制御するのにおおいに貢献すると思われる。RNA干渉(RNAi)は植物や他の生物で有効な抗ウイルス防御作用を示すので、RNAiをウイルス感染の阻止に利用することに重点を置いた研究がいくつか行われてきている。本論文では、HSV-2を標的とする低分子干渉RNA(siRNA)の膣への滴注が致死的感染からマウスを防御することを示す。脂質と混合したsiRNAsは上皮や固有層の細胞に効率的に取り込まれ、少なくとも9日間マウスの膣や子宮頸膣部で遺伝子発現を抑制する。HSV-2のUL27遺伝子(エンベロープ糖タンパク質をコードする)およびUL29遺伝子(DNA結合タンパク質をコードする)を標的とするsiRNAの膣内投与は耐容性が高く、インターフェロン応答遺伝子群を誘導せず、炎症を引き起こさなかった。そして致死量のHSV-2チャレンジの前および(あるいは)後に投与した場合にマウスを防御した。これらの結果から、siRNAはウイルスの感染や伝播を防ぐことを目的に設計される殺微生物剤の活性成分として有力な候補であると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る