Letter 地球:地球D"層の異方性とMgSiO3ポストペロブスカイト相内の積層欠陥 2005年12月22日 Nature 438, 7071 doi: 10.1038/nature04439 (Mg, Fe)SiO3からなるポストペロブスカイト相は地球のマントル最下層(D”層)の主要な鉱物相であると考えられている。その性質は、例えばD"不連続面やその地形、層内の地震学的異方性などの、この層に関する数多くの地球物理学的な観測結果を説明している。我々は、新しいシミュレーション技術である第一原理メタダイナミクス法を用いて、ペロブスカイト相とポストペロブスカイト相の間にある一連の低エネルギーのポリタイプ型積層欠陥構造を見いだした。メタダイナミクス法による軌跡から、相転移が最も起きやすい経路であり、おそらくはペロブスカイトとポストペロブスカイトの塑性変形メカニズムと考えられる、積層欠陥形成を含む面の滑りが見つかった。特に、予測された滑り面はペロブスカイトでは{010}面(実験と一致する)であり、ポストペロブスカイトでは{110}面(これまで予測されていた{010}滑り面とは違っている)であった。格子選択配向と結晶組織の弾性的異方性は支配的な滑り面によって決まる。ポストペロブスカイトの{110}滑り面では、D"層における剪断波異方性の観測結果を説明するために必要な格子選択配向の程度はずっと小さくなる。 Full Text PDF 目次へ戻る