Letter 進化:ダンスは特に若い男性において対称性を表出させる 2005年12月22日 Nature 438, 7071 doi: 10.1038/nature04344 ダンスはヒトなどさまざまな動物種の求愛行動で重要だと考えられているが、ダンスを踊る者が持つ表現型の質、または遺伝子型の質に関してダンスが何を明らかにしているのかは何もわかっていない。身体的な対称性(シンメトリー)の程度(対称性のゆらぎ;FAと略)は進化研究における質の基準の1つだが、これは対称性が発生過程の安定性の尺度となるからである。ダンスの質は見る者にFAを知らせるのだろうか、そしてその有効性は女性よりも男性の踊り手の場合に強いのだろうか。これらの疑問を解くため、我々は、男女両性にとってダンスが生活に重要なものとなっている地域社会(ジャマイカ人)で、FAについて1996年以降に調査が2回なされている社会集団を選んだ。モーションキャプチャー・カメラを使い、外見上の他のあらゆる面(FAを含む)からダンスの動きを分離して調整した刺激(ビデオ)を作成し、調査したのと同一の集団にこれらのビデオを見せてダンス能力について評価してもらった。本論文では、対称性とダンス能力の間に強い正の相関性があること、そしてこれらの相関性は女性よりも男性のほうが強かったことを報告する。さらに、対称性の高い男性によるダンスに対しては、相対的に男性より女性のほうが高く評価し、また、女性の踊り手の対称性に対しては、対称性の高い男性のほうが対称性の低い男性よりも高い評価を下した。つまり、ジャマイカではダンスが性選択を示す証拠となり、踊り手自身に関する重要な情報を伝えているようだ。 Full Text PDF 目次へ戻る