Letter 進化:パンデリクティスの腹びれと腰帯および四肢動物の歩行の起源 2005年12月22日 Nature 438, 7071 doi: 10.1038/nature04119 脊椎動物の陸上への移行に際して起こった最も著しい変化の1つは、ひれから四肢への変化だった。この変化には、まったく新しい形態(指や仙骨)の生成だけでなく、移動運動を担う器官が胸部付属肢から腹部付属肢へ移行したことも含まれていた。腹びれから後肢への変化は、その重要性にもかかわらず、ひれから四肢への変化の中でも研究が最も乏しく記載報告も最も少ない。こうした変化はオステオレピス類のユーステノプテロン(Eusthenopteron)から初期四肢動物のイクチオステガ(Ichthyostega)やアカントステガ(Acanthostega)に至る間に起こっているが、何らかの中間形態によって変化のようすが直接明らかになっているわけではない。パンデリクティス(Panderichthys)は全身化石によって、現在四肢動物に最も近縁とされている魚類だが、その腹びれの骨格についてはまだ記載報告されていなかった。本論文では、既知のうちで唯一の、関節のつながった状態のパンデリクティスの腹びれ内骨格と付随する部分的骨盤について報告する。パンデリクティスの腰帯はオステオレピス類のユーステノプテロンのものほど四肢動物に類似していないが、腹びれの内骨格は、胸びれより原始的ではあるものの、原始的な四肢動物と派生的形質を共有している。四肢動物の歩行の進化は、体の屈曲による推進運動の段階、つまり地面への固着部分として腹びれがあまり重要でなかった段階を経て、パンデリクティスからアカントステガまでの間に後肢を使った推進運動が出現したようである。 Full Text PDF 目次へ戻る