Letter 気候:河川流量と水資源の変動する気候下での全球的変化傾向 2005年11月17日 Nature 438, 7066 doi: 10.1038/nature04312 大陸上の水資源は、人間の健康、経済活動、生態系の機能、地球物理学的な諸過程において重要である。空気中の水の飽和水蒸気圧は温度によって大きく変わるため、気候の温暖化に伴って全球の水循環サイクルに変化が起きると予想される。しかしながら、温暖化により引き起こされる地表面の水文気候変化の局地的なパターンは複雑であり、温度のパターンと比べてより不明確で、降水や流出量が地域によって増加あるいは減少すると予想される。本論文では、12の気候モデルのアンサンブルを用いると、20世紀の数十年規模の河川流量変化について観測されている局地的なパターンを定性的、かつ統計的に有意にシミュレートできることを示す。これらのモデルから、2050年までに流出量がアフリカ大陸の東部赤道域、ラプラタ川流域、北アメリカ大陸およびユーラシア大陸の高緯度地方は10〜40%増加し、南アフリカ、南ヨーロッパ、中東、北アメリカ大陸西部の中緯度地方では10〜30%減少すると予測される。持続可能な水資源のこのような変化は、生態系のみならず経済活動にも大きな影響を局地的に与えることになるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る