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疫学:地域的な気候変動がヒトの健康に及ぼす影響

Nature 438, 7066 doi: 10.1038/nature04188

世界保健機関(WHO)の推計によれば、過去30年の人間活動による気候変動に起因する温暖化および降水量増加の傾向のため、年間15万人以上の命が奪われている。熱波襲来に起因する心血管疾患による死亡や呼吸器系疾患から、感染症伝播の変化や穀物不作による栄養失調まで、一般的なヒト疾患の多くは気候の変動と結びついている。社会経済的な要因および免疫や薬剤耐性の変化による影響が大きいためだけでなく、長期にわたる質の高いデータセットが欠如していることもあって、疾患の蔓延もしくは再流行が気候変動に起因するのかどうかは確証が得られていない。今回我々は、気候変動の将来予測のもとで、気候と健康の関係から健康へのリスクがますます高まると考えられること、そして過去数十年にわたる地球温暖化傾向が既に世界の多くの地域で有病率や死亡率の増大を招いていることを示す証拠の数々を概観する。影響を受けやすいと思われる地域には、温帯地方(過度に温度が高くなると予測される)や、現在エルニーニョ/南方振動によって降雨量の大規模変動にさらされている太平洋およびインド洋周辺の地域、サハラ以南アフリカ、そして都市型ヒートアイランド現象によって極端な気候変動がさらに激しくなるおそれがある巨大都市周辺が含まれる。

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