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発生:神経管の特定部域で起こるbHLHタンパク質SCLによるアストロサイトの特異化

Nature 438, 7066 doi: 10.1038/nature04139

アストロサイトは脊椎動物の中枢神経系(CNS)の中で最も数が多く、機能的に多様なグリア細胞集団である。しかし、アストロサイトの特異化の機構はよくわかっていない。発生の過程において、神経細胞の多様性は、位置依存的な外因性シグナル因子と、転写因子群の組み合わせによる相互作用とによって生じ、他の細胞運命に向かうことが抑えられて、特定の神経細胞へと運命付けされると考えられている。胚のアストロサイトの特性もこれと同様な過程で決定されるのかどうかはわかっておらず、むしろアストロサイトの分化は位置に依存せずに起こるとする考え方が一般的であった。今回、塩基性ヘリックス-ループ-へリックス(bHLH)転写因子をコードする遺伝子、Stem cell leukaemiaScl; 別名Tal1)が発生過程の脊髄のp2領域において、アストロサイトになるかオリゴデンドロサイトになるか、およびV2b介在神経細胞になるかV2a介在神経細胞になるかの両方の過程を調節していることを示す。この発見は、部域限定的な転写プログラムが、アストロサイトおよびV2b介在神経細胞の分化に必要なことを実証し、またその作用が血球産生におけるSCLタンパク質の働きと極めてよく類似していることを示している。さらに、この発見は、胎生期のグリア細胞のサブタイプ特性の獲得が、神経管腹側部でのSCLと転写因子Olig2との間の遺伝子レベルでの相互作用によって調節されている可能性も示している。

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